2020.03.31
火災保険は家の破損でも使える?意外な請求可能な理由とは?
家が破損してしまうと、自身で修繕しなければと思っておられる方は多いでしょう。
しかし
「うっかり物を壊してしまった!」
「子どもがドアを壊してしまった」
などという理由で、火災保険を使うことができるかもしれません。
火災保険の対象の中には、突発的な事故も含まれているからです。しかし火災などの損害と違って、何が補償に含まれているのか、またどんなケースなら請求できるのか分かりずらいのも事実です。
請求漏れをしていることが多い「破損」という部分。今回の記事では、火災保険で請求できる破損について詳しくご紹介します。
突発的な事故なら請求できる可能性が高い!
火災保険で請求できる内容として、うっかり窓ガラスを割ってしまったり備品を壊してしまったりという場合です。事前に予測することができず、突発的に起こった事故の場合には、保険金を受け取ることができるのです。
物損の事故は多い
火災保険で物損事故の支払いが可能になると聞くと、驚かれる方も多いことでしょう。しかし偶発的な事故であれば、日常で請求漏れしているものがあります。
例えば、
「子どもがコップを倒してしまってノートパソコンが動かなくなってしまった」
とか
「家具を移動させているときにドアを傷つけてしまった」
などの事故です。
どちらも偶発的に起きたもので、事前に予測することなど誰もできないでしょう。
もちろん契約内容や保険商品によってカバーされる範囲は異なりますが、破損や汚損などであればカバーされる可能性があるのです。
実は火災保険で請求されている理由として、多いのはこの物損事故なのです。あらかじめ設定している自己負担額以上の場合は請求できる可能性があります。
3年以内なら遡って請求できる
もし破損の事故が起きてから、すでに自分で購入してしまった場合、
「あの時の破損は請求できるのかな・・・?」
と考えているかもしれません。
結論から言うと、3年以内であれば遡って請求できます。
必要な物は以下の通りです。
・損害があった場所の写真
・修理代金が記載された見積
・保険金請求書
すでに時間が経過していると、すべての資料を集めることができないかもしれません。その場合は、修理後の写真や修理業者に問合せして修理箇所の事実を確認できるなら認められることがあります。
いずれにしても、3年前までなら請求できる可能性はあるのです。
破損でも請求できないケース
破損があっても請求できないケースもあります。例えば、経年劣化の場合です。破損が起こっていたとしても、すでに年数が経過しており、経年劣化と判断されるのであれば、火災保険の対象ではありません。
また使用するのに支障はない損傷の場合には、請求できません。壁を引っかけてしまったときの傷などは、損傷がありますが、使用には問題がないからです。
メガネやスマホなど
メガネやスマホなど持ち運ぶものは、補償されないことは覚えておきましょう。これらは壊れやすく件数も多くなるので対象にはなっていません。
また物を置き忘れたことによる損傷も対象ではありません。他には故意に破損させた場合も対象には入らないので注意しましょう。
自宅以外で壊れた場合
自宅以外で物が壊れた場合も対象にはなりません。あくまでも自宅内の事故による損傷の場合ですので、どこで壊れたのかにも注意しておきましょう。
破損で火災保険を使いたい場合の注意点
破損事故が起きて、火災保険を使いたいときの注意点があります。
・免責金額
・火災保険の範囲
・見積書を発行
・専門業者を通して依頼
さらに詳しく見ていきましょう。
契約時に免責金額を確認
火災保険には、免責金額というものが設定されています。これは損失が一定の金額の場合には、自己負担するものです。これは、契約時に書かれているので確認しておきましょう。
例として、免責金額が5万円になっているとします。もし損害額が5万円の場合には、保険金を受け取ることができません。もし免責額が3万円になっていると、差し引きした2万円が保険金になります。
基本的には契約時に免責金額を設定しますが、もし免責額が高い場合には保険金の額が少なくなります。もちろんその分保険料は安くなるのです。もし破損事故が起きたなら、契約時に設定した免責額がいくらになっているのか、確認してみましょう。
破損してしまった家電製品の修理見積を確認し、免責金額より低いなら請求してみることができます。
定期的に火災保険の見直しを
もし今、損傷に関して火災保険の条件を考えているなら、火災保険を見直すことも大切かもしれません。同じ家に住んでいるとしても、「家財」に関しては契約時と状況が変わっているかもしれないからです。
もしすべての家財に被害が発生するとすると、全体として大きな出費になります。それだけでなく、高額な家財(家電)が損傷を受けたときに、免責額が高い場合には保険金を受け取れないこともあるのです。
子どもが増えていて、家財が増えているのであれば、保険料が少し高くても保険金による保障が手厚くなります。逆に子どもが独立して、家族が減ったのであれば、保険金額を減らしても問題ないこともあるでしょう。
時には保険条件を確認して、今の最適な保障内容になっているのか確認してみると良いでしょう。
修理不可能でも見積書を依頼
別の点は、修理不可能と判断されたときの対応です。
この時、
「修理が不可能なら新品を購入するしかないか・・・」
と諦めてしまうかもしれません。
しかし“修理不可能”であることを証明しなければ保険金を請求することも難しくなります。
そこで、修理不可能という証明書類が必要になります。その場で見積書を出すことは難しくても、火災保険を使うときのために証明書が欲しいことを伝えるなら、郵送してもらえることでしょう。修理不可能という証明書を使って、保険会社に保険金の請求をするのです。
もし修理担当の方に書類は作れないと言われたなら、カスタマーセンターにメールで問い合わせをして、返信をもらうことがポイントです。修理不可能という内容のメールでも、証拠として認められることがあります。
専門業者に依頼して確実に請求
専門業者を通して依頼することも、火災保険を請求するときのポイントになります。火災保険を請求するときには、経年劣化によるものではないのか、また損傷がいつどのように起きたのか、正確に特定しなければいけません。
被害の額についても、被害に見合った適切な額の見積もり書を作成します。火災保険の請求は曖昧であったり、適切でない部分があると申請が認められないこともあるのです。
本来支払われるべき保険金が減額されることにもなるのです。損害額が多い場合なら特に、専門業者に依頼をして正しい額を請求することをおすすめします。お家のドクターなら年間1,000件以上の申請実績があるので、豊富な経験を元に正確に請求するノウハウを持ち合わせています。ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
火災保険では、損傷という一見すると関係の無いように思える場合でも請求可能です。もちろん契約条件や免責額などを満たしている場合ですが、思っても見なかった家財の損傷も補償される可能性があるのです。契約している条件を確認して、自身の家財の損傷が補償されないか確認してみるのはいかがでしょうか?