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2020.04.08

屋根や瓦の修理費用の平均相場は?台風時には火災保険や補助金が使える?

屋根・瓦の修理には様々な方法があります。修理費用は5~250万と大幅な金額差があります。掛ける費用が高ければ良い訳では無く、症状により適切な修理が必要となります。ここでは症状別に対応方法や相場金額について説明しております。

屋根・瓦修理の平均相場はどれくらい?箇所・トラブル別に紹介!

屋根・瓦の修理には様々な方法があります。
屋根の形状、修理箇所、屋根材質、修理規模など、様々な要因で工法が変わり、それらに併せ金額も大きく変動します。

 

ここではそれぞれの修理について相場金額などを紹介致します。

 

・屋根材の一部破損・・・平均相場5〜10万
屋根材は種類問わず、一部分だけ破損するといったことがあります。
破損とは主に割れ、欠け、ズレ等です。
それらは屋根材の一部分の交換や、部分的補修で対応する事が出来ます。

 

・屋根からの雨漏り・・・平均相場50万
屋根からの雨漏りは程度により、修理金額が大きく変動します。
そもそも、屋根材が劣化したり破損したことが原因で雨漏りする事はありません。
雨漏りとは屋根材の下に施工されている防水シートが破れた隙間から水が侵入する事です。

 

雨漏りの程度が酷い場合には、防水シートを全て張替えるなどの大掛かりな修理が必要となってきます。

 

その為、必然的に屋根材を全て葺き替える等の全体工事が必要です。屋根材は一度下ろすと再利用が出来ません。全体工事となると150万程の費用が掛かるケースもあります。

 

反対に防水シートの破損が部分的な物で場所が特定できる場合には、一部分の修理で済む場合もあります。そのような場合は3万程の費用で収まるケースもあります。

 

また、軽度の雨漏りだと判断され修理を行っていくと、防水シートだけでなく、家本体の柱や野地板が腐食し、さらに大がかりな工事が必要になるケースもあります。

 

・屋根材のメンテナンス・・・平均相場30〜80万
屋根は約10年に1度はメンテナンスを行う必要があります。メンテナンス方法は、屋根材質により異なります。

 

トタン、金属系の屋根材、コロニアルの屋根材等は10年に1度の塗装メンテナンスが必要です。メンテナンスをすることで、美観を保つだけでは無く、屋根材本体が紫外線や風雨による劣化を遅らせ、割れや欠けなどのトラブルから守ることができます。

 

塗装によるメンテナンスの平均相場は80万程です。

 

瓦は塗装の必要がありません。しかし、瓦本体のズレや割れや欠けが無いかの確認、接合部の漆喰の詰め直しのメンテナンスが必要です。

 

軽度のメンテナンスであれば平均相場は30万程です。

 

・屋根材の葺き替え・・・平均相場180万
屋根材はメンテナンスをしていても永久的に使用できるわけではありません。
20〜30年程使用した後は、屋根材自体を新たに葺き変える必要があります。

 

屋根の葺き替えは屋根工事の中でもかなり大がかりな修理となります。既存の屋根を全て下ろし、処分をする必要がある為、足場組立も必要になります。

 

・屋根材のカバー工法・・・平均相場120万
屋根材は葺き替えるだけでなく、既存の屋根材の上に新たな屋根材を施工するといった「カバー工法」という工法があります。

 

屋根が重くなる等のデメリットがありますが、葺き替えに比べ費用が安く抑えられるというメリットがあります。

 

しかし、瓦等カバー工法に対応出来ない屋根材があったり、既存の雨樋などと干渉する等、付随工事が必要となる場合もあります。葺き替えに比べると安価に収まる事は間違いありません。

屋根・瓦修理の費用に火災保険や補助金が使えるの?台風など災害時はどう?

屋根・瓦修理には火災保険が適用される場合があります。例えば、屋根材の欠けや、施行釘の浮き、瓦のズレなどの修理費用です。

 

火災保険とは、その名称から火災に対しての保険といったイメージがあるかもしれません。しかし、火災だけでなく、落雷や台風などの自然災害によって屋根に破損が生じた場合にも、補助金を受け取る事が出来ます。

 

火災保険の適用を受けるには、保険会社に申請を行い、破損が自然災害による損害だという認定を受ける必要があります。その申請を行う上でいくつかの書類を準備する必要があります。

 

申請必要資料とは「1.建築を確認できる資料」「2.調査報告書」「3.修理費見積」「4.被害箇所の写真」などです。

 

「1.建築を確認出来る資料」は登記簿謄本、確認通知書、確認済証などです。
全て新築購入時や中古購入時に不動産業者等から受け取る書類になっております。

 

「2.調査報告書」は被害が経年劣化によるものではなく、自然災害によるものだと診断してもらう為に必要な書類です。
その為、被害を受けた場合には迅速に専門家に現地調査を依頼する必要があります。

 

現地調査はリフォーム会社や工務店などの専門業者や火災保険に詳しい調査員が行います。現地調査をしてもらうことで、併せて「3.修理費見積」「4.被害箇所の写真」の申請資料も発行してもらえます。

屋根修理業者の選び方と悪徳業者を見抜くポイント

屋根の修理を行う際、まずはリフォーム会社に現地調査の依頼をし、見積を作成してもらう必要があります。

 

業者選定を行う上で、優良業者か悪徳業者を見抜くポイントは、現地調査と見積書にあります。

 

リフォーム会社によっては現地調査の際に屋根にのぼらず、図面の寸法のみで見積書を作成することがあります。

 

たしかに、図面さえあれば見積を作成する事は可能です。しかし、実際に屋根に登らなければ劣化状況や、修理の必要有無を判断する事が出来ません。

 

実は塗装などのメンテナンスは行う時期が早過ぎると、かえって屋根材を傷つけたり劣化を早める原因になる場合があります。

 

優良業者であれば、現地調査の時点で屋根にのぼり調査を行い、現状の写真撮影をし、調査報告書を作成してくれます。

 

その上で、部分修理で良いのか、葺き替えが必要なのか、塗装メンテナンスが必要なのかを判断してくれます。

 

短期的な目線でなく、長期的な目線でのアドバイスをしてくれる業者だと尚信頼できます。

 

次に見積書です。修理に行う工法、塗装材量、屋根材料など、見積には明記することが沢山あります。

 

それらが見積書に明記されていない場合は悪党業者の可能性が非常に高いです。屋根は施主が普段から目にするところではありません。

 

その為、ちゃんと修理されているか、指定の材料が使用されているかは、業者を信じるしかありません。

 

見積や口頭では正規の方法で修理をすると謳っておき、実際は簡易的な修理しか行わないといった悪徳業者もいるので、見積は慎重に確認する必要があります。

 

屋根に限らず、修理は保障が付かないケースが多い為、依頼業者は特に注意して選定する必要があります。

屋根・瓦修理の費用を見積り!実例とともに紹介!

実際に屋根・瓦修理における見積を実例と共に紹介致します。

 

・屋根材の一部破損の場合
屋根材質:コロニアル
破損状況:部分的なヒビ割れや欠け(計5箇所)
修理方法:ひび割れ部分についてはコーキング処理、欠け部分に関しては同質材にて屋根材差し替え。
見積金額:10万

 

・屋根からの雨漏り
屋根材:瓦
雨漏り状況:横殴り等の強雨の日に限り雨漏りが発生する
修理方法:経年劣化で落ちてしまった漆喰の詰め直し
見積金額:30万

 

・屋根材のメンテナンス
屋根材:金属屋根
既存状況:10年前に塗装を行って以来メンテナンスを行っておらず、屋根材がサビてきている
メンテナンス方法:屋根全面の塗装し直し
使用材料:水性シリコン
見積金額:80万

 

・屋根のメンテナンス
屋根材:瓦
既存状況:台風直後から雨漏れが発生している
メンテナンス方法:瓦のズレを治す
見積金額:10万(火災保険補助有)

 

・屋根材の葺き替え
屋根材:コロニアル
既存状況:25年間屋根材を使用しており、全面的に割れが欠けが発生している
修理方法:コロニアル屋根に葺き替える
見積金額:180万

 

・屋根材のカバー工法
屋根材:金属屋根
既存状況:30年間屋根材を使用しており、塗装メンテナンスでは限界が来ている
修理方法:カバー工法にて金属屋根を葺く
見積金額:120万

 

このように屋根・瓦の修理費用は使用材料、修理工法で大きく異なってきます。

 

安く抑える為に一時的な修理を選びがちですが、長い目で見ると損になるケースも多い為、予算だけで無く慎重に修理方法を選んだ方がよいでしょう。