2020.05.29
雨漏りしたがお金がない場合の対処法は?火災保険で補償される?
雨漏りの修理費用の相場はどれくらい?
突然の台風や大雨などの災害で、自宅の屋根から雨漏りが発生してしまったことはありませんか。また、もしも災害が起きた場合にどのように修理をするのか気になりますよね。
雨漏りの修理費用としていくらぐらいお金がかかるのか不安な方のために、この章では修理費用の相場を解説していきます。
雨漏りの修理費用は修理する箇所によって異なります。どの箇所を直しても、すべて同じ相場ではないことを理解しておきましょう。
一例として、修理箇所ごとの相場を挙げてみました。
・屋根:1〜45万円
・外壁:5〜50万円
・天井:10〜15万円
・ベランダ:3〜15万円
・窓サッシ・天窓:3〜25万円
・屋上・20〜100万円
このように、修理箇所によっても相場の幅が広く、一概にいくらぐらいと述べるのは難しいです。安くても3万円、高いと100万円まで幅があります。
修理箇所の被害状況を見越して値段が決まるので、損傷が大きければより高額になってしまうことを念頭におく必要があります。
それでは、どのようなケースがいくらぐらいの相場となるのか、屋根の修理を例に挙げながら解説していきます。
屋根は、家の中で一番雨漏りしやすい箇所です。雨が直に屋根に当たるので、雨風が強すぎると屋根の部材に損傷が出て水が家の中に侵入する恐れがあります。
屋根が経年劣化していると、強い雨風をきっかけに破損してしまい雨漏りにつながってしまう場合が多いです。
屋根の修理相場は、1〜45万円と幅広いですが、具体的にどのような工事でいくらぐらいのお金がかかるのでしょうか。下記で挙げていきます。
〈屋根の修理費〉
・コーキング補修:5〜20万円
・漆喰の補修:18〜45万円
・谷樋の撤去:8〜20万円
・瓦のズレ:1〜5万円
・屋根全体の交換:60〜200万円
このように、壊れた箇所によってかかる金額が異なります。瓦のズレを直すのであれば比較的少額で修理できますが、屋根全体を交換する大掛かりなものになると、相場以上の値段になります。
相場を目安として考えておいて、箇所ごとに値段が大きく異なると思っておくと良いでしょう。


雨漏りしてしまったがお金がない!自分でできる対処方法を解説
雨漏りは突然発生するものなので、急に大きな出費が必要になります。しかし、修理費用をすぐに用意するのが難しい場合もあるでしょう。
お金がない場合は、DIYで頑張るという選択肢があります。しかし、屋根など高い場所を自分で修復するのは怪我をする危険があるのでおすすめしません。
そのため、自分で修理ができる箇所として挙げられるのは、
・ベランダ
・窓サッシ・天窓
くらいでしょう。こういった場所であれば、地上に足をつけながら作業ができるので安全です。
自分でできるベランダでの雨漏り対策としては、まずは排水溝に溜まっているゴミを取り除きます。雨漏りが起きた時にゴミがあると水が溢れる原因になるため、普段から整備しておくことが大切です。
また、ベランダにヒビが入っている場合は、コーキングで補修することが可能です。ヒビ割れしている部分を中心に作業を進めてみましょう。
次に、窓サッシ・天窓はDIYでコーキングの充填作業を行うことができます。雨戸がない場合は、雨戸を設置することも雨漏り対策になります。
窓の雨漏りは、壁に原因があることも多いので、壁が劣化していないか確かめることも大切です。
屋根など自分では修理ができない箇所は、業者に修復を依頼した方が早いです。
しかし、なるべくお金をかけずに修理をしたい場合は、普段から屋根の状況を定期点検しておくようにしましょう。家の外から屋根の様子を確認するだけでも、もしもの時の被害を最小限に抑えることができます。
事前に雨漏りしそうな場所を把握しておくことが大切です。
雨漏り修理を依頼したい場合の注意点は?
雨漏りの箇所によっては、応急措置を自分で行うこともできますが、業者に雨漏り修理を依頼することが一番安全な方法です。
しかし、雨漏り修理を専門に行う業者は少ないため、どのような企業を選ぶとスムーズに修理が進むのかわからない部分があると思います。
大工などの建築専門の職人は、家のことを知り尽くしているので、そういったプロの専門家にまずは依頼しましょう。
修理の際に重要なのは、雨漏り箇所を直接目視してもらうことです。口だけで状況を伝えていても、本当の被害状況が伝わりません。
確実に現地へ足を運んでもらうためには、自宅近くの業者を選ぶと対応が早く進みます。
業者に依頼をすると、まずは建物を調査してもらえるため、実際の被害状況を確認してもらうことが可能です。そうすると、雨漏りの原因となる場所が特定できます。
さらに、業者によっては、雨漏りの発生箇所を写真や動画に撮影してもらえます。これにより、家の被害状況がわかるため納得した形で費用を計上できます。
そのため、まずは大工やハウスメーカーなど専門の職人に雨漏りの原因を目視で確認をしてもらってから、修理をしてもらうようにしましょう。
これにより、正しい見積もり金額を算出してもらえるので無駄なくお金を使えます。


雨漏りは火災保険で補償される?申請方法を併せて解説
雨漏りを修理するためには、上記で挙げたように高額の費用がかかりますが、すべて自分で賄うのは負担が大きいですよね。
そんなときに、修理にかかる費用を火災保険で補償できれば良いと思う方もいると思います。しかし、火災保険は災害時の損害を補償するイメージがあるので、雨漏りは対象になるのか気になりますよね。
結論から述べると、雨漏りは火災保険で補償されます。一見、火災とは何も関係がないように思えますが、どのように補償されるのでしょうか。
まず、火災保険は直接的な火災の被害だけではなく、風災や水災などの被害を受けた際にも適用されます。
たとえば、台風によって雨漏りが起きた場合は風災に当たるので、火災保険で補償されます。ただし、あくまで自然災害によって生じたものが補償対象となることを覚えておきましょう。
火災保険が適用される雨漏りのケースの一例は、下記のとおりです。
・雹によって穴が開いた
・雪が降り積もって雨樋が破損した
・強い風によって屋根瓦や漆喰が壊れた
上記は自然災害による雨漏りなので、火災保険が適用されます。このお金を使って、壊れた箇所を修理しましょう。
一方、下記のような例は火災保険が適用されません。
・建物の経年劣化やリフォーム、太陽光パネル設置時の施工不良
・風災、雹災、雪災で発生した雨漏りだと判断できないとき
火災保険の補償の有無を判断できない場合は、保険会社へ相談をしてみましょう。
また、火災保険の申請方法ですが、請求期限が3年間と定められています。長いように思えますが、放っておくとあっという間に期限を迎えるため早めに申請をしてください。
申請をするには、まず保険会社へ連絡をします。そうすると、保険会社から申請に必要な書類が送られるので必要事項を記入して返送します。
申請後には、保険会社は損害を受けた住宅へ損害鑑定人を派遣して、損害状況の調査を行います。ここで内容が受理されると、保険金が支払われて修理へ向かうことになります。
実際に修理を行うのは専門の業者になるので、別途工事の契約が必要です。
稀に、保険金が支払われる前に工事の契約をしてしまう人が見られますが、保険が適用されないとみなされた場合は保険金がおりないため自分で費用を賄わなければなりません。
誤った判断をしないようにするためにも、必ず保険会社からの申請が降りた後に工事を行うようにしましょう。