電話のボタン
COLUMN

お役立ちコラム

2022.12.21

火災保険が改定された理由やポイントを紹介!保険申請に影響はある?

火災保険の内容が書かれた紙
火災保険の内容が書かれた紙

2022年10月に火災保険が改定されました。改定の内容は主に火災保険加入者の負担が増す内容となりましたが、具体的にどのような改定があったのでしょうか。

この記事では、火災保険が改定された内容や改定後の申請について紹介します。

改定された主なポイント

2022年10月に改定された火災保険の内容を解説します。抑えるべきポイントは以下の3つです。

 

  • ・参考純率の引上げによる火災保険料の値上げ
  • ・契約期間の短縮
  • ・水濡れ・破損・汚損の免責額が5万円に

 

参考純率の引上げによる火災保険料の値上げ

「参考純率」とは、各保険会社が保険料の目安にしている料率のことで、損害保険料率算出機構という損害保険会社各社でつくる団体によって決められています。今回の改定では過去最高の全国平均で10.9%の値上げを行いました。

 

ただし、地域・築年数・建物の構造などによって保険料率は異なります。そのため、地域や構造によっては平均よりも高くなるケースがある一方で、安くなるケースもあります。また、各保険会社の保険料率は「参考純率」に事業費などを加味したうえで決められています。そのため各社の保険料はバラバラです。

 

これから火災保険の更新、あるいは新しく家を建てる方は「全国平均10.9%」という数字にとらわれ過ぎないようにしましょう。

 

契約期間の短縮

今回の改定により、割安となる長期契約の期間が短縮されました。具体的には10年から5年へと変更されました。

 

保険料改定の影響を受けるのは、更新をするタイミングまたは新規契約時です。そのため、10年から5年に変わったことで、保険料改定の影響をいままでよりも短期間で受けることになります。

 

自然災害以外の水濡れ・破損・汚損の免責額が5万円に

免責額とは火災保険の契約者が担う「自己負担額」のことです。改訂前は保険会社によって約5,000円〜1万円の免責額が設定されていましたが、改定後は一律5万円となります。

 

たとえば、火災保険の保険金請求をするとき、損害額が10万円、免責額が5万円とすると保険金として実際支払われるのは「10万円(損害額) − 5万円(免責額) = 5万円」です。

 

つまり損害額が5万円以下の場合は請求すらできません。今回の改定で自然災害以外の建物・家財の水濡れ・破損・汚損に関しては「請求額が減る」、「請求できない」と考えておいた方がよいでしょう。

火災保険が改定された理由

火災保険はなぜ改正されたのでしょうか。その理由について詳しく解説していきます。

 

大規模な災害が全国で増加しているため

近年、台風・豪雨・大雪などの大型災害が多発しています。それに伴って火災保険の保険金支払件数、金額ともに増えています。

年度 災害 火災保険の支払い保険金(億円)
2017 台風18号 300
  台風21号 1,078
2018 西日本豪雨 1,520
  台風21号 9,202
  台風24号 2,856
2019 台風15号 4,244
  台風19号 4,751
  10/25の大雨 155
2020 7月の豪雨 848
  台風10号 932

参考:損害保険料率算出機構「火災保険参考純率改定のご案内」 

多額の保険金を各損害保険会社が支払っていることで、各損害保険会社の収支バランスが悪化したことが大きな要因です。

 

水濡れ・破損・汚損などの請求件数・支払い保険金の増加

台風などの大規模災害だけにとどまらず、水濡れなどの自然災害以外の事故でも請求が増えており、各保険会社の収支を悪化させる要因となっています。水濡れ事故とは、たとえば「給排水管からの水漏れで室内や家財が水浸しになった」といったようなケースです。2015年から自然災害以外の事故(水濡れ・破損・汚損)の請求も年々上昇しており、保険金支払額が増えています。

 

そもそも火災保険は「万が一の大きな災害などによる損害に対する備えのため」に存在しています。火事や台風、大雪などで家が壊れて住めなくなってしまったとき、私たちを守ってくれるのが火災保険です。

 

しかし、自然災害以外のほんの数万円の少額損害補償のためにいま以上に保険料が上がったり、補償内容が悪くなったりしては本末転倒です。万が一の大きな損害に対する補償を今後も安定的に契約者に提供するため、保険会社各社は水濡れなど自然災害以外の補償に対しての自己負担額を引き上げることにしました。

 

そして、保険会社は保険金請求をしてきた契約者に対して、当然ですが保険金を支払う義務があります。これは1万円払おうと100万円払おうと損害保険会社の保険金支払いの業務の手間は一緒です。水濡れ・破損・汚損の免責額(=自己負担額)を引き上げることで、軽微な保険金支払いをなくし、日々業務を圧迫している請求件数を減らしたい…そんな業務効率化をすすめる狙いもあるかもしれません。

 

10年スパンでのリスク予測が難しくなってきている

従来は最長36年で契約できた火災保険の保険期間ですが、2015年に10年に短縮された経緯があります。そこから7年でさらに最長契約期間が5年に短縮されました。

 

理由としては、ここ数年の多発する大型災害を見ても「10年先のリスク予測が難しい」ことがあげられます。また、損害保険会社の収支に焦点をあてると、10年契約だと値上げしても契約更新までの期間が長いということがあげられます。たとえば、保険会社が「今年値上げします」といったところで去年火災保険に入った人はあと9年は補償内容も保険料も変わりません。

 

5年契約にすれば、加入後5年経過すれば更新を迎えて嫌でも保険料があがります。保険会社側からすると、収入を増やせます。

 

古い住宅が増加し被災リスクが上がっている

新築住宅であれば、耐震、耐火構造など、災害が起こっても比較的被害が最小限に抑えられ、保険金額も少なくて済みます。

 

一方、古い建物の場合、電気・給排水設備などの老朽化が進み、災害を受けると被害額が大きくなる傾向にあります。新築の家屋に比べると、火災や水濡れリスクが高く、台風や大雪の被害にあったときは、損壊する可能性が高いです。つまり、古い建物が多いと高額な保険金支払いが増加すると考えられます。

 

実際、古い住宅の割合は増えており、各保険会社が保険金支払いのさらなる増加を危惧しているのもうなずけます。

火災保険改定後の保険申請について

家の模型と火災保険の申請用紙
家の模型と火災保険の申請用紙

今回の改定では、これまでご紹介したとおり、どんな損害保険会社であっても水濡れ・破損・汚損の免責額が5万円以上でないと申請ができないなどの明確な規定ができました。ここでは、改定後の保険申請のポイントを紹介します。

 

保険金請求を通りやすくする方法

改定により、今後は保険会社の調査もより一層厳しくなる可能性もあります。とはいえ、しっかりした根拠を提示して適正な見積価格を出すことで、保険会社からの受給を受けられます。明確な根拠をもった見積書をきちんと細かく書いてくれるような、信頼のできる業者を探しておくことが必要です。

 

また、業者に丸投げせずに自分でも損害箇所の写真を撮ったり、申請の証拠となる画像や損害を受けた日時や状況などのメモをとったりして、申請に備えましょう。もちろん、はしごを使わないと撮影できないような箇所はケガの危険があるので業者に撮影してもらいましょう。

 

修理業者から見積書をもらったら、すみやかに保険会社に保険請求書類とともに保険会社に提出しましょう。保険金の請求は事故後3年間は猶予があるとはいえ、「なぜいまさら?」と思われたり、記憶や証拠があいまいになり請求が認められない可能性も出てきます。

 

火災保険申請の専門業者を活用する

火災保険の申請は何度も行うものではありませんし、火災保険の知見がない一般の方が内容を把握するのは難しいものです。

 

「書類の不備などで申請が通らなかったらどうしよう…」このような不安もよぎるかもしれません。実際、請求書や見積書などの書類だけでなく、証拠となる写真も不十分で請求に使えない、といったことがあります。

 

このように火災保険の申請に慣れていない、もしくは不安があるという方は、「お家のドクター」をご利用ください。お家のドクターは、火災保険の知見・経験が豊富なスタッフが、しっかりと調査したうえで根拠ある書類作成や火災保険申請にかかわるサポートのプロ集団です。ぜひ一度ご相談してみてはいかがでしょうか。