2019.01.26
台風で故障したアンテナは火災保険が使える?適用対象と申請方法
台風が近づいていて、外は暴風雨。進行状況が心配でテレビでニュースを追っていると、突然映らなくなった。
想像もしたくないですが、屋根の上についているテレビアンテナは台風をはじめとする風害や、雪害の影響を受けやすく、こんな事態も実は容易に想定されます。
簡単に再設置できる程度の倒壊であればよいのですが、根本的な修理が必要となると、テレビが見られない時間が出てきますし、修理費もかさんでしまう。
実はアンテナの修理は、皆さんがほぼ間違いなく加入している「火災保険」によって、修理代金を請求することができる可能性が高いのです。
意外と知られていない火災保険の活用方法について、改めてまとめてみましたので、ぜひ一読してみてください。
火災保険が補償対象としているもの
火災保険は名前だけ聞くと、火災の被害を補償している保険のように考えがちですが、実際はそのカバー範囲は非常に幅広く、いわば住宅全般の保険といても過言ではありません。
たとえば、台風などの風害、大雨、水漏れなどの水害、大雪などの雪害から盗難、事故などの人が絡む被害まで様々なトラブルによって生じた損害をカバーしてくれます。損害の対象は家の建物だけでなく、フェンスや、カーポート、アンテナといった家に付随しているものや、家の中の家具、衣類など多岐にわたります。
実際に対象としているものや、どのような被害が補償対象となっているかは保険によって差異がありますので、これを機会に改めて確認されてみてはいかがでしょうか?
ただし、どの火災保険でも共有して言えるのは「地震」による被害は補償していないということです。「火災」保険でありながら地震を原因とする「地震火災」も補償の対象外です。地震の被害をカバーしてくれるのは地震保険という、火災保険につけるいわばオプションのような保険。噴火や津波といった他の大規模災害にも対応していますので、必要性を感じたら併せて加入しておくことをおすすめします。
アンテナが被害を受けたら
実際にアンテナが被害を受けたらどのように対応すればよいのでしょうか?簡単に見ていきます。
まず、アンテナは屋根の上についているとはいえ、テレビが映らなくなるなど、不具合を検知するのは簡単です。家の構造上、簡単に屋根に上れるのであればご自身で確認されても構いませんが、不安な場合は業者を呼んで確認してもらう方がよいでしょう。
簡単な再設置で直るようなものであれば構いませんが、費用が必要な修理となると火災保険を申請する対象です。
一般的に、火災保険を申請する流れとしては被害状況の写真や修理にかかる見積もりを取得して、申請書類とともに保険会社に請求する流れになるのですが、アンテナの場合はすぐに修理しないとテレビが見られず、生活に支障が出る度合いが大きいので同時並行で進めながら、かかった修理費を保険会社に請求する流れも一般的です。(保険会社の側の対応もそのような流れに慣れています。)
また、一般的な家財の申請であれば、実際にその損害が保険の補償対象となる災害などによって起きたのかといった調査が入ります(虚偽の申請による保険金詐欺を避けるため)。
ただ、アンテナの場合は一般的に考えて虚偽申請が行われるケースも少ないですし、災害の被害を受けたことも比較的明白なのであまり詳しくヒアリングや調査が入ることもなく、修理費が請求できるようです。
一般的には満額の修理費が補償されるケースが多いですが、保険の契約内容によっては、満額は支給されなかったり、場合によっては支給の対象外となってしまうケースもありますので、改めて契約の内容を確認してみましょう。
まとめ
火災保険は、ただ火事から住居を守ってくれるだけではなく、住宅全般をあらゆるトラブルから守ってくれる総合的な保険です(ただし、地震などの一部の災害を除く)。台風の際などに被害を受けやすいアンテナについても補償の対象となっているケースが多いです。
せっかく加入している保険なので、どういった際に、どういったものが補償を受けられるかといったことを今一度確認した上で、活用してみましょう。とりわけ、アンテナの修理は他の家財の修理と少し異なる運用を取るケースも多いです。